こんにちは!ドローン社長です!!
最近、大学生や起業を計画している方からの問合せが増えています。
お話を聞くと多くの方が「ライセンスを取得し、ドローンを買えば仕事になる」と思っているようです。
農業ドローン事業が本当に稼げるのかという記事は多くありますが、そのほとんどがドローンの販売やライセンス講習への集客につなげるものばかりです。
そこで今回はそういった意図がまったくないリアルな現状をお伝えしていきます。
この記事を読むと
- 農業ドローン事業の事業規模
- 事業規模にあったスキルと知識
- 農業ドローン事業の将来性
についてが分かります。
最後までお付き合いくださいね!
農業ドローン事業の事業規模
まず、私がもっとも重要と考える『事業規模』についてです。
「農業ドローン事業が仕事になるのか」と聞かれれば「仕事になる」とお答えしています。
しかし、「仕事になる」という定義が「1円でも利益が出れば仕事」であるのか、「年商1千万くらいあれば仕事」なのかで天と地の差があります。
「今週は、田んぼ100枚の散布がありますよ」とお話すると、みなさん仕事として成り立っていると感じるようですが、田んぼ1枚(10a)の散布単価が1,000円ならば利益は10万円です。
これだとまだまだ仕事とは呼べないレベルで、私は「ドローン散布は散布延べ面積に注視すべき」と考えています。
『散布延べ面積について』
農家Aさんから10haの圃場に年間3回の散布を依頼された場合、『散布延べ面積:30ha』ということになります。
事業規模に話を戻すと、最低でも年商1千万円くらいに考えないと事業とは呼べないでしょう。
ここから逆算すると散布すべき圃場面積は、
(散布単価を1,000円で計算)
1万円=1ha(10町)
10万円=10ha(100町)
100万円=100ha(1,000町)
1,000万円=1,000ha(10,000町)
となり、つまり1,000haをひとりで散布できるスキルと技術が必要ということになります。
事業規模にあったスキルと知識
1,000haをひとりで散布するとなると一気にハードルが上がったように感じることでしょう。
100haを散布するスキルと、1,000haを散布するスキルは全く違い、1,000haを散布するには圃場管理スキルがとても重要になります。
圃場管理スキルとは、受注をもらった農家さんの圃場がどこにあり、その圃場の作付けごとにどの時期に何をどれだけ散布するのかを管理するスキルのことを言います。(ちなみに「圃場管理スキル」は私が勝手に命名したものですww)
契約数が少ないうちはエクセル管理で十分です。
しかし、1,000haの散布を考えているならば、契約数が少ないうちに圃場管理スキルを身につける必要があります。
このスキルは、契約数が増えてしまってからだと身につけるのが難しくなるため、契約数が少ないうちは逆に手間がかかると感じても、将来的な計画があるならば必ずやるべきです。
農業ドローン事業の将来性
石川県においては、令和2年度の水稲作付面積は25,400haとなっています。
この面積のうちの1,000haを行うとなるとけっこう多いように思うかもしれませんが、前述したように「散布延べ面積」が大切です。
例えば、3農家さんで333haの圃場を保有し、年間各3回の散布の依頼を受けたならば、散布延べ面積は約1000haとなります。
これがドローン散布事業ステージ1の到達点で、このイメージをもって計画を立てるのが良いと考えています。
ドローン散布で最も注意しなければならないのは、圃場&薬剤間違いです。
このあたりをしっかりとシステム管理することができるかどうかが、事業として成功するかどうかの分岐点で、まだまだ大規模圃場管理スキルのある散布業者がないのが現状です。
私は偶然にもこのスキルを得るための機会に恵まれため、システム管理していますが、これは農家さんには見えないところなのが少し残念です(T_T)
なので、しっかりと圃場管理している散布業者に依頼したいとお考えの農家さんであれば、散布業者に圃場はどのように管理しているのかを尋ねると良いかもです!
ドローン散布は仕事になりますが、以上が本当に「仕事」と呼べることだとおもいますので、ぜひご参考にしてもらえたらです〜